議会報告


第三回県議会定例会代表質問
平成26年9月11日
  1. 土砂災害・浸水被害対策について
  2. 建設業界の人材不足について
  3. 「未病を治す」取組の普及について
  4. 農地中間管理事業を効果的に展開するための対策について
  5. 待機児童対策について
  6. 家庭教育支援の取組について
  7. 再質問
  8. 要望

土砂災害・浸水被害

質問要旨

全国各地で大雨や台風による自然災害が発生しており、本県においても、自然災害から県民の生命・財産を守ることは最も重要な課題である。
今年6月には県内各地で大雨が降り、横須賀市などで崖崩れが発生し、土砂災害対策の重要性を改めて認識した。
こうした土砂災害や浸水被害を防ぐためには、砂防ダムや河川の護岸などの施設を整備するハード対策が必要であるが、その一方で、ハード対策には長い時間がかかるため、被害を最小限に抑えるには、人命を守るソフト対策も必要であり、特に、土砂災害などが発生するおそれのある危険な箇所をあらかじめ周知する取組が大変重要である。
そこで、集中豪雨等による土砂災害や浸水被害への備えとして、施設の整備と危険箇所の周知のそれぞれの対策にどのように取り組んでいるのか伺いたい。

知事答弁

馬場議員のご質問に、順次お答えしてまいります。
土砂災害・浸水被害対策について、お尋ねがありました。
県は、土砂災害や浸水被害に対して、県民の「いのち」を守ることを最優先に施設の整備や危険箇所の周知など、ハード・ソフト両面から取組みを進めています。
そこで、まず施設の整備ですが、土石流やがけ崩れなどの土砂災害対策は、住宅の立地状況のほか、福祉施設などの有無も考慮し、優先度の高い箇所から順次整備を進めています。
現在の整備率は、砂防ダム等による対策が必要な705渓流については約3割、擁壁等による対策が必要な急傾斜地2,511箇所については約5割となっています。
また、河川のはん濫による浸水被害対策としては、過去の大雨で水害が発生した河川や都市化の進展が著しく甚大な被害が想定される河川について、重点的に整備を進めています。
各河川の規模などに応じた適切な計画を定めて改修に取り組んでおり、現在の整備率は、堤防や護岸の整備が必要な河川の延長452キロメートルに対して約7割となっています。
次に、危険箇所の周知ですが、土石流等により災害が発生するおそれのある土砂災害警戒区域の指定に取り組んでいます。これまでに、指定が必要と見込まれる区域数全体の約6割、6,819箇所を指定しました。
また、河川がはん濫した場合の浸水想定区域図を、対象となる103河川全てで作成し、公表しています。
市町村では、これらの情報を活用し避難場所等を記載したハザードマップを作成し、住民の円滑かつ迅速な避難や防災意識の向上に役立てています。
県としては、今後とも砂防ダムや河川堤防などの整備を着実に進めます。
併せて、土砂災害警戒区域の指定をできるだけ早期に完了するよう、しっかりと取り組み、ハザードマップの作成を促進するなど、市町村と連携して危険箇所の周知に努め安全で安心な県土づくりに取り組んでまいります。

建設業界の人材不足について

質問要旨

建設投資の急激な減少による受注の減少や競争の激化による利益の減により、廃業に追い込まれた建設業者も多いと聞いている。
建設業界は、就労者の高齢化が進んでいるほか、若者の就労が進まないなどの課題を抱えている。
建設業は地域の安全、安心、私たちの生活を守るために必要不可欠な存在であり、その担い手の不足は、社会資本の整備や維持管理、災害対応等の支障につながる恐れが高いことから、国においても、人材確保・育成に向けた対策を進めているところと承知している。
建設業の人材不足は、構造的な問題が大きいため、まずは国レベルで、制度面の改善も含めた強力な取組が必要であり、本県としても、可能なことは積極的に進めていかなければならないと考える。
そこで、県は、建設人材の不足について、今後どのように取り組んでいくのか伺いたい。

知事答弁

建設業界の人材不足について、お尋ねがありました。
地域の建設業は、災害発生時に第一線で活動するなど、県民の安全・安心を支えるために不可欠であり、その人材の不足は、重要な課題であると認識しています。
 若者が、職業として建設業を選択しない理由は、職業イメージや、賃金・社会保障などの就労環境の低さが、大きな要因とされています。
そこで、県は、建設業の職業イメージの改善を図るため、「神奈川県魅力ある建設事業推進協議会」を設置し、国、政令市、建設業団体等と連携して、取組みを進めています。
具体的には、次の世代を担う子ども達に、建設業を知ってもらうための現場見学会や、イメージアップに向けて、優れた取組みを行った建設業者の表彰などを行っているところです。
今後、これらの取組みを発展させ、県民の皆さんに、動画など、多様な媒体により、建設業の魅力や社会貢献の状況などを紹介し、職業イメージの改善を図っていきます。
加えて、今年7月、新たな取組みとして、建設業団体と協力し、県内の工業高校生に対して、建設業の役割や魅力を伝える「出前授業」を実施いたしました。こうした取組みを充実させ、工業高校以外の学校への拡充を目指していきます。
また、就労環境の改善に向けて、県は、社会保険未加入業者の加入指導を強化するとともに、実勢を反映した適切な労務単価の設定等に、引き続き努めます。
さらに、今年度は、建設業界への支援策として、緊急雇用創出基金事業の「地域人づくり事業」を活用し、建設業界団体等が、失業者を一定期間雇用して、共同で人材育成を行うことにより、雇用に結びつけていく事業を実施しています。
県としては、今後とも、関係機関、関係団体と幅広く連携・協力しながら、建設業の人材確保に向けて、しっかりと取り組んでまいります。

「未病を治す」取組の普及について

質問要旨

本県は「未病を治すかながわ宣言」を発表し、「未病を治す」という考え方を提唱しているが、この考え方を普及し、社会全体で健康づくりを進めていくこと等により、健康寿命の延伸が図られるものと考える。
「未病を治す」取組として、様々な事業展開が図られていると承知しているが、その一方で、超高齢化社会を迎え、社会保障費の増大や生活習慣病の増加などの課題を抱えており、地域においても健康寿命の延伸を図っていくことが、重要な課題となっている。
地域によっては工夫した取組が行われているものの、県が、地域にターゲットを絞り、より戦略的な対策を行っていくことが、健康寿命を延伸する上で、重要な要素になると考える。
そこで、「未病を治す」取組の様々な施策について、地域に向けて、より戦略的な取組を発信すべきと考えるが、所見を伺いたい。

知事答弁

「未病を治す」取組の普及についてお尋ねがありました。
「健康寿命日本一」の達成に向け、「未病を治す」取組みを地域で推進する上で、生活習慣病の罹患状況や健診の受診状況など、各地域の健康課題に即した対策を取っていくことが重要です。
こうしたことから、県は、市町村や企業、団体等と連携を図りながらモデル事業を実施し、取組みの普及を図っています。
一つは、市町村や地域ごとの健康課題に即した施策を実施するため、性別・年代別の疾病の特徴、生活習慣病別の医療費等の「見える化」です。県では、東京大学と連携して、県内全ての市町村が保有する国民健康保険の特定健診のデータやレセプトデータをビッグデータとして解析しています。
今後、県や市町村が、それぞれの課題の解決に重点的に取り組めるよう、解析結果を活用してまいります。
二つには、日ごろ、健康づくりに取り組めない方々に、「食」「運動」「社会参加」の機会を、地域の身近な場所で提供することも効果的です。そのため、コンビニやスーパーの店舗等にご協力いただき、未病を治すことの体験や気づきの場を提供する「未病を治すかながわ宣言協力活動登録制度」を進めています。
さらには、日常生活の中で気軽に健康チェックや改善プログラムなどを継続的に行うことが欠かせません。そこで、改善効果を実感できる場である「未病センター構想」の実現について、企業や市町村、大学の皆様と検討していきます。
こうしたことに加えて、県では、昨年度から海老名市、寒川町、大磯町と協働で、糖尿病など生活習慣病のリスクの高い方が生活改善に取り組んでいただけるよう、保健指導のモデル事業を実施しています。この事業は、自らが健康状態を正しく知り、自発的に重症化を予防するよう促す、保健指導方法を構築しようとするものです。
今後、この成果を検証した上で、県内全ての市町村に広めていきます。
このように、客観的なデータに基づく解析や、健康づくりに取り組めない方々への効果的なアプローチ、そして自発的な生活改善への意識付けなど、様々な角度から、戦略的に取組みを実施しているところです。
今後、こうした取組みを地域に浸透させ、市町村や企業とも連携して、「未病を治す」取組みを強力に推進することにより「健康寿命日本一」の達成を目指してまいります。

農地中間管理事業を効果的に展開するための対策について

質問要旨

本年3月に「農地中間管理事業の推進に関する法律」が施行され、本県においても、7月から農地中間管理事業が始められた。
この農地中間管理事業は、認定農業者等の担い手に農地を集積・集約化することで、農業経営の規模を拡大し生産コストの削減を図ることを目的としているが、本県の農業は、農地中間管理事業が想定している土地利用型の農業ではなく、比較的狭い農地において、高い技術力を生かし、土地生産性の高い農業経営が展開されていることから、国が目指す農地の集積・集約化が進むのかが、懸念される。
本県において農地中間管理事業を進めるに当たって、農地を借り受けようとする新たな担い手に対し、より生産性が高く、安定した農業経営が可能となるような支援を行うことが重要であると考える。
そこで、農地中間管理事業を効果的に展開するため、どのような対策を講じようとしているのか、所見を伺いたい。

知事答弁

農地中間管理事業を効果的に展開するための対策についてお尋ねがありました。
今年度から始まった「農地中間管理事業」は、農地の貸し手と借り手を農地中間管理機構として「神奈川県農業公社」が仲介する事業です。この事業の活用により、農業への新規参入がしやすくなったり、規模拡大を希望する意欲的な農業者が効率的に農地を借り入れられるようになると考えています。
しかし、課題もあります。1つは、都市化が進み、比較的小規模な農家の多い本県においては、大規模なまとまった農地を集約化することが困難なことです。そこで、「農地中間管理事業」を使って農業へ新規参入しようとする方が、まずは小規模な農地からスタートしても、収益性の高い農業経営が可能となるように、きめ細かく支援することが効果的であると考えています。具体的には、まず、事業計画の立案段階では、就農に失敗しないよう、農作物の生産に必要な機械・設備や経費、労働力などについてアドバイスを行います。また、事業開始後は、高品質で安定した生産が行えるよう、農業技術センターでプロジェクトチームを組み、定期的に現地を訪問して、営農状況を確認しながら、栽培技術や経営について指導を行います。このような支援を通して、新規参入する方の農業経営の安定を図ってまいります。
もう1つの課題は、新規参入する方にとって、初期投資が必要なことです。「農地中間管理事業」では、農地の貸し手には、貸し付けた農地の面積に応じて交付金が支給される制度がありますが、借り手に対する支援制度はなく、借り受けた農地を使えるようにするためには費用もかかります。そこで、今後は、新規参入した方の意見を聞きながら、参入時に必要となる農地整備や資機材の確保などの負担軽減策についても検討してまいります。
このような取り組みを通じて、農地中間管理事業を効果的に展開することにより、新たな担い手の農業参入を促進し、本県農業の持続的な発展を目指してまいります。

待機児童対策について

質問要旨

県内では、平成26年4月1日に1千人以上の児童が保育所に入れず、また、この待機児童数は、年度の後半になるに従い増加していると聞いている。このことは、仕事を持つ親にとっては切実な問題となっている。
さらに、待機児童数の推移を見ると、政令市所管域の減少により全体の数は減っているが、県所管域だけを見ると、前年と比べ増加している状況にある。
こうした問題を市町村が解決していくに当たり、県としても市町村に対し、何らかの支援をしていくことが求められていると考える。
そこで、県内の待機児童の状況を踏まえ、今後、県としてどのように待機児童対策に取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

待機児童対策についてお尋ねがありました。
県では、これまでも、保育の実施主体である市町村とともに、保育所の整備や運営等に対する支援を行い、待機児童の解消に取り組んできました。
その結果、本県の待機児童数は、ピーク時の4,117人から4年連続で減少し、本年4月時点では1,079人と、これまでで最小となりました。
しかしながら、ご指摘のとおり、依然として1,000人を超えるお子さんが保育所に入所できず、特に、政令市・中核市以外の県所管域の市町村で、待機児童が減っていないという状況にあります。
さらに、平成27年4月から施行予定の「子ども・子育て支援/新制度」では、これまで認可保育所の入所対象外であったパートタイム就労の場合も利用対象となるため、保育ニーズの増大が見込まれます。
こうしたことから、待機児童対策は、引き続き、手を緩めることなく進めていかなくてはならない喫緊の課題であります。
そこで県では、待機児童解消に向け、受け皿となる「保育所の確保」と、保育所の整備に伴って必要となる「保育士の確保」の両面から、今後も取組みを進めていきます。
具体的には、「保育所の確保」については、施設整備への財政的支援とともに、市町村や保育事業者に対し、保育所整備の計画段階から個別に相談に応じるなど、きめ細かく対応してまいります。
また、「保育士の確保」については、本年1月に「かながわ保育士・保育所/支援センター」を開設し、潜在保育士の職場復帰を支援しています。
あわせて、保育士不足が顕著な県所管域の市町村を主な開催場所として、潜在保育士を対象とした復帰支援セミナーや、保育士の就職相談会を実施します。
このように、待機児童対策に取り組む市町村や事業者をしっかりとサポートし、「子育てするなら神奈川」の実現を目指してまいります。
私からの答弁は以上です。

家庭教育支援の取組について

質問要旨

昨今の子どもをめぐる悲惨な事件には胸が痛むが、親と子どもとの基本的な関係が崩れてしまっていることも背景にあるのではないかと感じている。
親子が接する場である家庭は、寝食を共にするだけの場ではなく、社会での基本的なマナーや常識などを醸成していく場でもある。昔と比べると、親子のかかわり方や、お互いの関心が薄れてしまっている家庭が増えているのではないかという危惧もある。
家庭で抱える問題が顕在化した場合には、児童相談所や警察などが対応していることは承知しているが、そうした事態にならないよう、家庭の教育力を高めていく取組が重要だと考える。
そこで、家庭教育への支援について、教育委員会としてどのように認識し、どう取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

教育関係についてお答えします。家庭教育支援の取組について、お尋ねがありました。
家庭は、子どもの健やかな育ちの場であり、子どもが、基本的な生活習慣や、自立心、社会的なマナーを身に付ける上で、重要な役割を果たしています。
しかし、昨今の少子化・核家族化の進行や、共働き世帯・ひとり親世帯の増加などにより、家庭での親子の会話や、ふれあいの機会が少なくなっています。子育てについて、誰に相談してよいかわからない、役に立つ情報がない、といった悩みを抱えている家庭も多くあります。こうした家庭環境が変化している中で、家庭教育の自主性を尊重しつつ、その支援に取り組んでいくことは、大変重要なことと認識しています。
現在、教育委員会では、関係部局と連携して、家庭に関わる様々な悩みごとに対応する相談機関を一覧にしたカードを、全ての児童・生徒を通じて、各家庭にお届けしています。また、中学新入生の保護者に、思春期における子どもと保護者の関係づくりなどをアドバイスする、家庭教育ハンドブック「すこやか」を配布してきました。さらに、県内の事業者139社と「協定」を結び、「子ども職場見学会」の開催など、従業員と家族が交流する取組を支援しています。併せて、工業系の県立高校10校全てで、地域の親子を対象に、ペットボトルのロケットづくりの体験教室を開催するなど、親子がふれあう場づくりも進めています。
国においても、第2期教育振興基本計画の基本施策の一つに、「家庭教育支援の充実」を掲げています。教育委員会としては、今後、国の動向も注視しながら、例えば県だけではなく、市町村が行う家庭教育に関する講座やイベントなどを含め、情報提供や啓発を充実していきます。そして、PTAや事業者と、より一層連携し、学校や職場、地域とのつながりの中で、全ての親が、より良い家庭教育を行えるよう、その支援に全力で取り組んでまいります。
答弁は以上でございます。

再質問

質問要旨

自席からの発言をお許しいただきたいと思います。
知事並びに、教育長におかれましては、丁重なるご答弁をいただきましてありがとうございました。
まず、土砂災害に関連いたしまして、先日、日本全国には土石流やがけ崩れなどの土砂災害が発生するおそれのある箇所は約52万箇所あると、また、全国で毎年1,000件程度の土砂災害が発生しているとの、これは8月16日の日本テレビでの報道でございます。
先ほど、本県の土砂災害警戒区域の指定の状況をお答えいただきました。
神奈川県内における、最近の3年の土砂災害の発生件数と主な被害の状況について、分かる範囲でお伺いさせてください。

知事答弁

神奈川県内における、最近3年の土砂災害の発生件数と主な被害の状況については、内容が詳細にわたりますので、県土整備局長から答弁させます。

県土整備局長答弁

最近3年間の土砂災害の発生件数と主な被害の状況について、お尋ねがございました。
国土交通省に報告しております、土砂災害の発生件数は、平成23年度は72件、24年度は70件、25年度は68件となっております。
次に、主な被害として、人的な被害の状況ですが、平成24年4月にがけ崩れで1名の方が負傷しております。
また、家屋の被害につきましては、いずれも一部損壊でござまして、平成23年度は4件、24年度は7件、25年度は1件発生しております。
答弁は以上でございます。

要望

質問要旨

昨日、東京の新小岩でも、 100ミリを越える大雨が降りました。また、北海道でも、同じような大雨が降りました。最近、日本列島でこういった被害が出ています。これも、テレビ報道ではございますが、ある大学の教授が、この異常気象の中では、1時間に 100ミリを突破したら手の施しようがないのだ、そういう話をされておりました。かつて、こんな大雨が続いた記憶は私にもありません。こういったところから、これから、万全の備えをしていただきたいと考えるところでございます。
これから、いつ何時、神奈川県にもそういう災害がくるかもしれません。備えあれば憂いなし、という言葉がございますが、このことについて、要望を申し上げます。
土砂災害、あるいは浸水被害対策でございますが、自然災害を防ぐことは困難なことでございますが、県として、できる限りの対策を講じておくことが、今後も、引き続き、土砂災害や浸水被害の対策をかなり熱心に進めていただくよう重ねて要望いたします。

続いて、建設業界の人材不足についてでございますが、建設業は、防災活動など様々な形で地域社会に貢献している重要な産業でありますが、人材が確保できなければ、そういった建設業界も立ち行かなくなってしまうわけでございます。
人材不足には、様々な要因があることは承知していますが、是非とも、県としても、地域の重要な産業を守っていくという視点で、取り組んでいただくよう要望いたします。

続いて、「未病を治す」取組みの普及については、市町村によっては、規模や財政上の問題等で、県からの発信があっても、取組み状況に温度差が生じてしまうのが現状でありますので、市町村との情報交換をしっかりと連携した上で、事業展開を図っていくことを要望といたします。

農地中間管理事業でございますが、今回、農地の貸し借りを進めるために、新たな仕組みとして「農地中間管理事業」が始まりました。
この事業は、新たな事業、仕組みであることから、地域への浸透、全県での展開にはしばらく時間も掛ると思われますが、引き続き、市町村やJAなど関係機関の理解、協力を得ながら、今後の事業展開を期待するとともに、神奈川農業の発展に役立つような形で進めていただくよう要望いたします。

待機児童対策については、国も、新たな「子ども・子育て支援新制度」をスタートさせ、これまで以上に本気で対策を講じていることは承知しております。とは言え、実際に対応するのは、保育の実施主体である市町村であります。日々現場に向かって努力はしているが、なかなか成果を挙げられず困っている自治体も多いと聞いております。
特に町村や比較的規模の小さい市に対しては、県からもいろいろと声を掛けて相談に乗ってあげていただき、待機児童解消に向けては、県の立場からもしっかりと取り組んでいただくよう要望します。

最後に、家庭教育支援の取組みでございます。家庭教育の支援について、教育長から積極的な答弁をいただきました。私は、家庭教育の支援に加え、道徳教育の充実を要望させていただきたいと思います。
昔は道徳教育があって、我々の世代の者は、人としてしてはいけないことや社会のルールを学校で教えられました。現在は、学校教育において道徳教育が十分行われていないように感じております。
かつて、今までの知識偏重のいわゆる「詰め込み教育」から一転して、授業量を減らしてゆとりを持たせ、個性を尊重する教育を目指して、数年間に渡っていわゆる「ゆとり教育」が行われました。その結果として小・中学生達の学力の低下が顕著となり、方針の転換が図られた経緯がございます。
「教育は国家百年の大計である」と昔から言われているように、何世代にも渡る長い物差しで見なければならない性質のものでございます。「詰め込み教育」にしろ、「ゆとり教育」にしろ、その時点で目先の方針を変えるのではなく、人間を育てる道徳という基本をしっかりと学校教育の中で位置づける必要があります。
今、「ゆとり教育」を受けた子どもたちが、親となり自分の子どもを育てる世代になりつつあります。
基本的な社会のルールを身につけないまま、親となり、結果として、学校に対して自己中心的で、理不尽な要求をする「モンスターペアレンツ」などという言葉も聞くようになりました。
以上、私の教育に関する考えの一端を申し述べましたが、家庭教育の支援に加え、学校教育における道徳教育の充実を要望いたします。

 以上で、私の質問を終わります。
ありがとうございました。